命を懸けた守護者たち ― キリロム国立公園レンジャーとのパトロール体験

・カンボジアでの森林伐採による環境破壊の現状を知りたい

・環境破壊が生態系や地域住民の生活に与える影響を理解したい

このような方に向けて、僕がカンボジアの森林を守るレンジャーの方に同行した体験を記事にいたします!

元ライザップで全国No.2のパーソナルトレーナー、35歳で退社。健康と起業を目指し、カンボジアの工科大学に入学する。英語とITを学びながら、自作ジムでトレーニング中です。ブログでは、留学生活、観光、家族旅行の情報を発信していきます。

自然と歴史が息づく森の守護使命

私が進学している大学は、カンボジア王国からキリロム国立公園の一部を借り、リゾートと教育の場として運営されています。

この地は、かつて故ノロドム・シアヌーク国王が愛した場所であり、王族の別荘の遺構が今も静かに佇む、歴史と自然が融合した神聖な空間です。

そんなこの森を、不法伐採から守るために、日々現地のレンジャーたちが命懸けのパトロールに挑んでいます。

キリロム国立公園の森

違法伐採―命と生活が交錯する闘い

キリロム国立公園は、豊かな生物多様性の宝庫です。

アジアゾウ、シカ、ガウル、ヒョウ、ジャコウネコ、そしてボウシテナガザルなど、貴重な野生動物たちが生息しています。

特に、高地に自生するマツ林は、熱帯アジアでは極めて珍しいエコシステムの象徴です。

しかし、ここ数年、違法伐採が深刻な問題となっており、その背景には国内外で高い需要を誇る木材―紫檀や高級家具材、そしてキリロムのマツ材が存在します。

1990年代には、年間約20,000立方メートルもの松材が違法に伐採され、プノンペン近郊の製材所で加工され、海外へ輸出されるという組織的なビジネスが横行していました。

違法伐採は、単に木が切り倒されるだけではありません。

森林の減少は生態系の均衡を乱し、貴重な古木や原生林を失わせるとともに、アジアゾウの行動範囲を狭め、人里近くへの出没や人象衝突といった新たな問題を引き起こしています。

また、テナガザルや樹上性の動物たちの生息域が分断されることで、繁殖や生存そのものが脅かされる危険性もあります。

こうした現状を目の当たりにすると、未来の世代へ伝えるべき自然遺産が知らず知らずのうちに失われていく悲しみを感じずにはいられません。

貴重映像、監視カメラで撮影されたガウル
みにくいけどシカ

レンジャーとのパトロール ― 命懸けの現場で見た現実

先日、現地のレンジャーに同行する機会を得ました。

今回の彼の任務は、セキュリティーカメラの交換という比較的安全な作業でしたが、パトロールの途中で緊張感が走る瞬間が何度も訪れました。

道中、違法伐採者―現地では「チャオ(泥棒)」と呼ばれる人々の足跡や、木材運搬に使われる牛の足跡を確認し、彼らの存在を実感しました。

また、バイクで山奥へと突入する体験は、ここカンボジアならではのものでした。

ジャングル内では、道が狭くバイクを手押しで進まなければならない箇所もあり、そのたびに笑いと共に不安と興奮が入り混じる瞬間を味わいました。

レンジャーの彼は、違法伐採の現場で実際に目撃した手口も詳しく教えてくれました。

火を使って一気に伐採を進めたり、少しずつ斧で切り目を入れるという手法が用いられており、巧妙かつ残酷な方法で森が失われていく現実に胸が痛みました。

セキュリティーカメラの交換
木材運搬に使われる牛の足跡
道が狭くバイクを手押しで進む。笑
実際に違法伐採が行われた現場
火を使って伐採の様子

森の美しさと人々の優しさ

パトロールの終盤、せっかくの機会にと、彼は私を綺麗な松林が一望できるポイントへと連れて行ってくれました。

そこから見える壮大な松林の景色は、これまでの厳しい現場での緊張感を一瞬忘れさせ、心を静める貴重なひとときでした。

カンボジア人の彼は、優しく人思いであり、厳しい任務の中にも温かさを感じさせる存在でした。

松林が一望できるポイント
記念写真も一緒に撮ってくれた、優しい

森を未来へ繋ぐために

初めてこの現場を体験しましたが、私はカンボジアの違法伐採問題が遠い国の出来事ではなく、私たちの暮らしに直結した重大な現実であると痛感しました。

美しい森で暮らす人々や、そこに生息する野生動物―彼らの住む環境が失われることは、未来の私たち自身の生活をも奪ってしまうのです。

このブログを読んでいる皆さんにも、ぜひこの現場の現実を知っていただきたい。

そして、自然環境の保全に対する関心を持ち、可能な形でアクションを起こしてほしいと心から願っています。

豊かな森は、私たち一人ひとりの行動に支えられてこそ、未来に引き継ぐことができるのです。

最後に

キリロム国立公園でのレンジャー体験は、私にとって自然保護の重要性と、そのために命懸けで取り組む人々の努力を肌で感じる、忘れがたい経験となりました。

違法伐採の背後に潜む複雑な事情と、その結果として失われゆく貴重な生態系―これらの現実は、私たちが見過ごすことのできない問題です。

美しい森が未来の世代に受け継がれるために、私たち一人ひとりが声を上げ、行動することが求められています。

あなたもこの体験を通じて感じた思いを共有し、共に自然を守るための一歩を踏み出してください。

森の声に耳を傾け、行動を起こしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました